
Amazonは、Fire TVなどで採用しているAndroidベースのFire OSを独自開発の「Vega OS」に切り替える準備を進めています。
Linuxベースの新OSは、2023年に存在が報じられ、現在も正式発表はされていないものの、すでにEcho Show 5やEcho Hubなどの一部スマートデバイスで使用されています。
LowPassによると、Amazonは今年中にVega OSを搭載した初のストリーミングデバイスを発売予定です。当初は2024年後半を目指していたものの、やや遅れてのリリースになる模様です。
Vega OSは、従来のAndroidアプリとは異なる「ウェブベース」のアプリ開発が必要であり、Amazonは主要なアプリ開発元に対応を呼びかけています。すでにいくつかの大手アプリがVega向けに開発中との情報もあります。
この変更には懸念もあります。
Fire TVでは「サイドローディング」と呼ばれる、公式ストア外のアプリを手動でインストールする機能が重宝されてきました。たとえば、Peacockが未対応だった時期や、Kodi、IPTVアプリを使いたいユーザーには欠かせない手段でした。
Vega OSではこのサイドローディングが大幅に制限される見込みです。
仮に引き続き可能だとしても、Vega OS向けに開発されたアプリに限られるため、Androidアプリの豊富さには及ばず、自由度が大きく下がります。
Amazonは市場シェアの維持と熱心なユーザーの信頼の間で、難しい判断を迫られています。