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「ASSYミーティング」は、O2aid(オーツェイド株式会社)が手掛けるイヤホンブランド intimeが開催しているイベントです。
参加者は会場で専用パーツを使い、社長とアシスタント(社員)の解説を聞きながらイヤフォンの音質のチューニングを行います。
その後、自分の手でイヤホンを組み立てます。
参加する会により筐体は異なりますが、自分が参加した会の組立イヤホンは「intime 翔 DD」筐体がベースでした。
所要時間はおおよそ「10:00〜18:00」。1日がかりの長丁場ですが、イヤホン好きにとってはあっという間に感じる濃密な時間です。
筆者が参加した会は、国内最大級のイヤホン専門店「e☆イヤホン」主催で仙台店でした。
「ASSY」の意味とイベントの特徴
ASSYという言葉は聞き慣れないかもしれませんが「assembly(組み立て)」の略。つまり「イヤホン組立てワークショップ」 という意味です。
大きな特徴は次の3つ。
- 筐体や内部パーツを自分で選べる
- 音のチューニングを自分で試す
- 完成品をそのまま持ち帰れる
単なる見学ではなく、最初から最後まで自分で作り上げる体験型イベント。完成後は「自分だけの音」を手にできます。
初めての参加でも安心!詳しい参加方法や当日の流れは[ASSYミーティング完全ガイド]でチェックできます。
実際に参加してみた体験レポ
受付からオープニングまで
会場に到着すると、最初に受付を済ませ、資料とパーツがテーブルに配置されています。
参加者は10〜20人ほどで、年齢層は幅広く、学生から社会人、ベテランのオーディオファンまで様々でした。
オープニングでは、オーツェイド代表の渡部さんから「会社紹介とセラミック部品に関する技術解説」があります。
「この部品があるから、高音域の伸びをしっかり確保できる」といった説明は、専門知識がなくてもワクワクできる内容です。
また、社長の渡部さん曰く、「色々な場所でこう言ったイベントを開催したい、そこからオーディオ好きのユーザー同士で伝搬して欲しい」と話されていました。
組立ての流れ
私が参加した回では、ベースとなった筐体は「intime 翔DD」。
工程は大きく分けて以下の5つでした。
- 筐体のカラー選び
- ウーハー(高音or低音ユニット)の選定
- 追加パーツ(VSTやRST, HDSSなど)の有無を決定
- 音質調整用の穴サイズを選択(チューニング)
- パーツの接着・組立て
最初の工程はシンプルにカラーを決めるだけですが、後半の「チューニング作業が一番時間がかかる」部分です。
音質チューニングのポイント
筐体にある小さな穴の大きさを変えることで、音の抜け方が変わり、音質がガラリと変わります。
- 穴を大きくすると → 抜けが良くなり、軽快で広がりのある音に
- 穴を小さくすると → 圧が強まり、低音が厚く力強い音に
この調整が非常に奥深く、少しの差で印象が変わるため、何度も試行錯誤する人が多い印象でした。
完成したイヤホンの音の印象(私のチューニング例)
私は低音を強めに出したいと思い、穴を小さめに設定。
結果的に「地響きのような重低音」を感じるチューニングになりました。
完成品には「intime 地(ち)」と名前をつけました。
この由来は、大地を揺らすような低音を鳴らしてくれるからです。
もともとintime製品はセラミック部品のおかげで高音がしっかりしているため、低音を強調しても全体が崩れず、バランス良く鳴ってくれるのが印象的でした。
故障から修理まで
ちなみに自分で作成したため、ウーファーの設置が曲がっており、片耳だけ1年で音が出なくなりました。
故障した後、O2aidさんのカスタマーサービスへ問い合わせを行い修理をお願いしました。
アドレスはinfo@o2aid.comです。
その際、「参加会場」と「参加日時」「名前」「住所」を伝える必要があります。応募メールに記載してあるのでそれを記載して下さい。
参加前に知っておきたい準備と注意点
必ず持っていくべき持ち物チェックリスト
参加する際は、以下を持参すると安心です。
- 音楽プレイヤー(音を出す環境が必要なので絶対必須)
- 必要ならお気に入りのイヤーピース(普段使っている環境で音を確認するため)
- 必要なら自分が使うリケーブル(交換用ケーブル)
- メモ帳やスマホ(チューニングの記録用は紙のほうが楽)
- 水分や軽食(1日がかりなので体力維持のため)
プレイヤーは必須ですが、普段音楽を聴く環境が決まっている場合、イヤーピースやリケーブルを持って行った方が良いです。
普段の環境で音をチェックしないと、完成後に「イメージと違った…」となりがちです。
初心者がつまずきやすいポイントと対策
穴のサイズによる音の方向性を理解していないと、かなり時間がかかります。
接着作業で焦らないこと
→ 失敗しても余分な接着剤は拭き取れるので大丈夫。ウーファーが曲がると短期間で壊れます!丁寧に作業しましょう。
チューニングに迷ったら最初の設定に戻す
→ 意外と「1番最初に選んだものがベスト」な場合も多い。
参加にかかる時間と体力面の注意
10時から18時までと長丁場。途中で集中力が切れる人もいます。
昼食や小休憩を挟みながら進めるのがコツです。
また開催場所のほとんどが地方なので、行くまでに大分体力を消耗している事を意識する必要があります。
こんな人におすすめ!ASSYミーティングの魅力
オーディオ初心者でも楽しめる理由
難しい知識は不要。
講師やスタッフが丁寧に説明してくれるため、初めてでも安心して作業できます。
「自分の手で完成させた」という体験自体が大きな価値です。
中級〜上級者がハマる「チューニングの奥深さ」
穴のサイズやユニットの組み合わせで音が大きく変わるため、こだわり派にはたまらない世界。
「次は違う構成で挑戦したい」とリピート参加する人が多いのも納得です。
よくある質問(FAQ)
Q:作業は難しいですか?
A:指示に従えば誰でも完成できます。工具の扱いはほぼ不要ですが、細かい作業が多いため集中力を使います。
Q:どのくらい時間がかかりますか?
A:全体で6〜7時間。特に音のチューニングで時間を使います。
Q:完成したイヤホンはそのまま使える?
A:はい、その日から使えます。ただし接着剤が完全に固まるのは数時間以降です。
Q:子供や未経験者でも参加できますか?
A:小中学生には難しいかもしれませんが、高校生以上なら十分楽しめます。
Q:イヤホンの音域確認におすすめの曲はありますか?
A:「自分が普段よく聴く曲」で違和感を確かめるのが最も有効です。イヤホンの低域・中域・高域をそれぞれ幅広く確認したい場合、効率よくチェックできる楽曲を厳選してまとめています。→ [イヤホン・ヘッドホン性能テストに最適な楽曲リスト]
まとめ(参加してみた感想)
実際に参加してみて感じたのは、ASSYミーティングは「ただのワークショップ」ではなく、音作りを通じた学びと交流の場だということでした。
ただし、参加者は全員(見た目で分かる)明らかなオタクです。
さらに「常連の人」や「識者風を吹かせている人」が混ざると、会全体の情報ノイズが増えるため、少し注意が必要だなと感じました。
とはいえ、ここで得られる体験は格別です。
- メーカーのこだわりを直接聞ける
- イヤホンの仕組みが理解できる
- 自分の耳で音を作る楽しさを味わえる
どれも普通に製品を買うだけでは得られない体験です。
少し体力は必要ですが、それ以上に得られる満足感は大きいと断言できます。
オーディオ好きはもちろん、ものづくりが好きな人や、自分の好奇心を全力で楽しみたい「オタク気質」の人にもおすすめです。
次回は、また違うチューニングに挑戦したいと思っています。
💡 完全ガイドでさらに詳しく→ ASSYミーティングの費用・参加方法・体験レビューなど[ASSYミーティング完全ガイド]で確認してください。
👉 イヤホンの性能試験用のおすすめ楽曲 → [イヤホン・ヘッドホン性能テストに最適な楽曲リスト]