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ソニーが新たに投入した完全ワイヤレスイヤホン「WF-C710N」。
前モデルWF-C700Nはフィット感や性能面で今ひとつでしたが、この商品はどうでしょうか?
実際に3週間以上使用して検証しました。
誰に向いているか?
WF-C710Nは、快適な装着感とノイズキャンセリングを求めつつ、ハイエンドモデル(約30,000円以上)よりも安価な選択肢(実売価格約17,600円)を探している人に最適です。
特にノイズキャンセリングの機能は、価格以上の効果を発揮し、期待を上回っていました。
使用感とデザイン
透明感のあるブルーのデザインは個性的ですが、好みが分かれます。
当然、受従と同じブラックとホワイトも選択肢です。
充電ケースは丸みを帯びた形状で持ち運びに便利です。
イヤホン本体はコンパクトな形で長時間の装着も快適ですが、運動中は心許ないです。
イヤーピースが3サイズのみでフィンやフックも付属しないため、フィット感は純粋なカナル型と同じです。
操作方法
タッチ操作に対応し、左側でノイズ制御、右側で音楽再生を操作できます。
操作のカスタマイズは限定的です。
操作 | 左イヤホン | 右イヤホン |
---|---|---|
1回タップ | ANC/外音取り込み切替 | 再生/一時停止 |
2回タップ | - | 次の曲 |
3回タップ | - | 前の曲 |
長押し | クイックアテンション | 音声アシスタント |
アプリと機能
専用アプリ「Sony Headphones Connect」では、ファームウェア更新、バッテリー確認、外音コントロールの調整が可能です。
自動でANCを切り替える「アダプティブサウンドコントロール」も使えます。
5バンドのカスタムEQで音質調整ができ、空間オーディオ「360 Reality Audio」にも対応しています(※SpotifyやApple Musicなどでは非対応)。
接続性と対応コーデック
Bluetooth 5.3対応。
SBCとAACのみサポートで、aptXやLDACは非対応です。
Androidユーザーにはやや物足りませんが、接続は安定しており、iPhoneとの相性は良好です。
ペアリング方法
1. イヤホンをケースに入れ、充電されていることを確認。
2. ケースの蓋を開け、背面のペアリングボタンを長押し。
3. デバイス側で「WF-C710N」を選択。
バッテリー性能
バッテリーテストを行った所、不思議な事に1回の充電で9時間25分持続しました。
これは最近のワイヤレスイヤホンの平均をやや上回り、ソニーが公証している8.5時間を超えています。
充電ケースを使えば、数回の追加充電で合計30時間以上のバッテリー駆動が可能です。
充電が切れた場合は、USB-C経由でケースを充電できますが、ワイヤレス充電は出来ません。
ノイズキャンセリング性能
パッシブ遮音で高音域最大40dB、低音域10dBを遮断。
ANCを有効にすると低音域で最大30dBカット。
実質的に外部音を85%軽減でき、非常に優れた性能を誇ります。
音質
初期状態でも多くの人に好まれるバランスになっています。
特に中音域は明瞭で、ボーカルや楽器の分離感が優れています。
高音域はやや弱く、シンバルなどの細かい音は控えめですが、SONYのイヤホンはEQで調整可能です。
「Living In A Haze」ではドラムは力強く、高音がやや物足りない印象でした。
空間オーディオを活用すれば、耳の形状に合わせた立体的な音響も楽しめます(ただし対応サービスは限定される)。
音質評価(MDAQS)
- 総合音質:4.8 / 5.0
- 音の忠実度(Timbre):4.9
- 歪みの少なさ(Distortion):3.8
- 没入感(Immersiveness):4.3
スコアからも、高音質・低歪み・広がりのある音場が確認できます。
通話品質
マイク性能は高く、静かな環境ではクリアです。
騒音下でもバックグラウンドノイズをある程度抑えてくれます。
結論|買うべきか?
SONY WF-C710Nは、オールラウンドに使える優れたワイヤレスイヤホンです。
特筆すべき特徴はないものの、音質・ノイズキャンセリング・バッテリー・通話品質の全てで高水準を維持しています。
ハイエンドワイヤレスイヤホンの半額程度という価格を考えると、SONY WF-C710Nはおすすめできる製品です。
価格を考慮すれば非常にコストパフォーマンスに優れたイヤホンです。