ここで紹介しているオーディオ環境は、筆者がオーディオを聞いたり評価する時、実際に使用している構成です。
イヤホンやDAC、DAPに関する言及やレビュー、音質比較は、このページに示した環境を前提として行っています。
単なる趣味的な機材紹介ではなく、音の違いをできるだけ正確に捉え、判断のブレを抑えることを前提に設計した構成です。
日常的に音楽を楽しむ環境と、音質を評価・比較する環境を意図的に分けることで、「良い音」「好みの音」と「正しい音」「ズレている音」を混同しないことを重視しています。
ポータブルオーディオ環境の基本方針
音を良くするのではなく、音を正しく再生する
音のキャラクターを積極的に付加する機材ではなく、できるだけ情報をそのまま出力する傾向の機材を基準にしています。
評価用途においては、心地よさや迫力よりも、音程・定位・バランスがどうなっているかを把握できることを優先しています。
用途ごとに評価軸を混在させない
有線と無線、日常リスニングと音質評価を同じ基準で扱うと、判断が曖昧になりやすくなります。
そのため、利便性を重視する用途と、音を確認する用途は明確に切り分け、それぞれに適した機材のみを使用しています。
ポータブル環境でも再現性を確保する
環境が変わるたびに評価が変わってしまうと、機材の違いを正しく捉えることが難しくなります。
持ち運び可能な範囲であっても、条件を揃えやすい構成を選び、どこで聴いても判断が大きくブレないことを重視しています。
使用機材一覧(アセット構成)
有線イヤホン(実用・モニター)|Sennheiser IE 100 PRO
プロ用途を前提に設計されたインイヤーモニターです。
フラットで癖の少ない音質特性を持ち、長時間使用しても聴き疲れしにくい点を重視しています。
日常的なリスニングと、軽い確認作業を兼ねる有線イヤホンの基軸として使用しています。

→ このイヤホンの音の傾向はSennheiser IE 100 PRO レビューで詳しく解説しています。
有線イヤホン(音質評価)|Etymotic ER4SR
音程、定位、帯域バランスの誤差を非常に正確に再生する特性を持つイヤホンです。
音場の広さや迫力よりも、情報の正確さを優先した設計で、音質評価や比較、検証用途の基準として使用しています。
この構成における評価の絶対的な基準となるイヤホンです。
有線ヘッドホン(音質評価)|SONY MDR-MV1
スタジオ用途を前提に設計された、開放型の有線ヘッドホンです。
開放型なので、室内でしか使えません。
密閉型に比べて音場や定位の把握がしやすく、音の広がりや前後関係を確認する用途で使用しています。
イヤホンでは把握しづらい空間表現や、ミックス全体のバランスを確認する際の補助的な評価手段として位置付けています。
ER4SRによる精密な情報確認と併用することで、音の構造を立体的に捉えるためのヘッドホンです。

DAP(ポータブルプレーヤー)|FiiO M21
有線イヤホンを安定して駆動できる出力と、ポータブル用途として扱いやすいサイズ・操作性を備えています。
日常リスニング用のメインプレーヤーとして使用しています。
音質評価用途では据え置きDACを使用し、M21は実用環境の確認用として位置付けています。

ポータブルDAC(変換・比較用)|Luxury & Precision W4
ノイズフロアが非常に低く、音を付加しない再生傾向を持つポータブルDACです。
スマートフォンやPCに接続し、DACの違いや音源の差を確認する用途で使用しています。
ポータブル環境でも評価を行うための「持ち運べるDAC」という役割です。

据え置きDAC(音質評価の最終基準)|RME ADI-2 DAC FS
スタジオやマスタリング用途でも使用されるリファレンスDACです。
測定性能と聴感の一致度が高く、EQやラウドネス、クロスフィードなどの機能を完全に無効化できます。
音質評価における最終的な判断基準として使用しています。
ワイヤレスイヤホン(日常用途)|SONY WF-1000XM5
高性能なノイズキャンセリングと利便性を重視したワイヤレスイヤホンです。
移動時や外出時専用として使用し、音質評価には使用していません。
ワイヤレスはあくまで利便性用途として、評価軸から切り離しています。

用途別の使い分け
音質評価・比較を行う場合
- Etymotic ER4SR
- SONY MDR-MV1
- RME ADI-2 DAC FS
- PC再生(同一音量・同一条件)
評価の再現性を最優先し、条件をできるだけ固定します。
日常リスニング(有線)
- Sennheiser IE 100 PRO
- FiiO M21 または Luxury & Precision W4
音楽を楽しみつつ、音の傾向確認も行える構成です。
移動・外出時
- SONY WF-1000XM5
利便性と遮音性を重視し、評価用途からは切り離します。
この構成の特徴
- 音質評価の基準が明確
- ポータブルと据え置きの役割が分離されている
- 機材レビューや音質比較で判断がブレにくい
「良い音」「好みの音」ではなく、「正しい音」「ズレている音」を見分けるための構成です。
このページが役立つ方
- ポータブルオーディオで音質評価を行いたい方
- イヤホン・DAC・DAPの違いを正確に把握したい方
- 主観に寄らないオーディオレビューを求めている方
このページは、各レビューや比較記事を読む際の前提条件となります。
音質について迷ったとき、判断の基準に立ち戻るための参照点として活用しています。