「写真編集って、正直めんどくさい」
そう感じたことがある人ほど、今回の話は無視できません。
GoogleフォトはすでにMagic Eraser、Magic Editor など「触るだけでそれっぽくなるAI編集」を当たり前にしてきました。
そして今、その延長線上ではなく編集体験そのものを変えに来ている新機能が見えてきています。
その名も 「Help me edit」。
テキストで指示するだけで、写真が変わる。もし実装されれば、Googleフォト史上でも別格の進化です。
ここでは、
- 「Help me edit」とは何か
- 既存機能(Reimagine)との決定的な違い
- 実際に何ができそうなのか
- いつ・どのデバイスで来る可能性があるのか
を、現時点で分かっている一次情報ベースで整理します。
Googleフォトは、すでに「AI編集アプリ」の完成形に近い
前提として押さえておきたいのは、Googleフォトは「写真管理アプリ」ではなくAI写真編集アプリとして成熟段階に入っているという点です。
これまでにも、
- Magic Eraser:不要な人・物を一瞬で削除
- Magic Editor:構図・被写体・背景をまとめて再構成
といった機能で、「Photoshopができる人」しかできなかった編集を一般ユーザーに解放してきました。
ただし、これらには一つ弱点がありました。
「AIが何をするか」を、ユーザーが細かく指定できない
ここを真正面から崩しにきたのが、「Help me edit」です。
「Help me edit」とは?|コードから判明した新AI編集機能
「Help me edit」は、Googleフォト v7.38 のコード内から発見された未公開機能です。
正式発表はまだありませんが、開発者・情報発信者のZach Allen 氏が実際にこの機能を有効化し、挙動を確認しています。
最大の特徴はシンプル。
テキストで編集内容を指示できる
つまり、スライダーを動かす必要も複数の編集項目を行き来する必要もありません。

Reimagineとの違い|「自動」か「指示」か
Pixel 9シリーズで登場した「Reimagine(再構成)」機能を思い出す人もいるでしょう。
ただし、この2つは似て非なるものです。
Reimagine
- AIが自動で要素を置き換える
- ユーザーの関与は最小限
- 「おまかせ編集」に近い体験
Help me edit
- ユーザーが具体的に指示する
- 編集の主導権は人間側
- 「意図を伝える編集」に近い体験
この違いは、かなり大きいでしょう。
具体的に何ができる?想定される編集例
現時点で確認されている・想定されている使い方は、かなり実用的です。
たとえば、
- 「赤い車を青に変えて」
- 「被写体だけ明るくして、背景はそのまま」
- 「空を夕焼けっぽくして」
といった指示をそのまま文章で入力するだけ。
専門用語も、編集知識も不要。
日常会話レベルの言葉で成立します。
これは単なる時短ではありません。
「編集できる人」と「できない人」の境界線を消す機能
と言っていいでしょう。
写真編集が「作業」から「会話」に
「Help me edit」が本当に強いのは、操作体系そのものを変えてしまう点です。
これまでの写真編集には、地味に疲れる工程があります。
- どこを触ればいいか考える
- 失敗したら戻る
- 微調整を繰り返す
これが、「こうしたい」と言葉で伝えるだけになる。
日常的に写真を撮る人ほど、この差は効いてきます。
いつ登場する?Pixel限定?現時点での見立て
Googleは、「Help me edit」について公式発表をしていません。
ただし、タイミング的に有力なのが8月20日開催予定の「Made by Google」イベント。
この場では、次世代Pixel(Pixel 10と噂されるモデル)が発表される可能性があります。
- まずはPixel限定
- 段階的にGoogleフォト全体へ展開
という流れは、これまでのAI機能と同じです。
AIで常に一歩先を行くGoogleにとって、「今出す理由がある機能」なのは間違いありません。
写真編集のハードルが、また一段下がる
「Help me edit」は、派手なデモ映え機能ではありません。
でも、以下の人にとっては、確実に「戻れなくなる」タイプの進化です。
- 編集が苦手だった人
- 毎回同じ調整に時間を取られていた人
もしあなたが「編集は最低限でいい。でも、思い通りにはしたい」と思っているなら、この機能が来たとき、Googleフォトの見え方は確実に変わります。
次に写真を撮るとき、「どう編集するか」ではなく「どう伝えるか」を考える時代が、すぐそこまで来ています。