Nothingは、安くて良い品質のスマートフォンやイヤホンで人気がありましたが、CMF Buds Pro 2というイヤホンは、その期待に応えきれていません。
このイヤホンは「価格相応」といった印象で、特に驚くような機能はありません。
値段は11,000円と安めですが、音は悪くありません。これは低音用と高音用の2つのスピーカーを使っているからです。
ノイズキャンセリング機能は期待外れで、周りの音を聞こえるようにする機能も良くありません。
ケースについているダイヤルは面白い機能ですが、使いにくく、よく間違えて動かしてしまいます。
少しお金に余裕があるなら、他のイヤホンを検討して下さい。
また、付属のイヤーチップは滑りやすいので、別のものに替えた方がいいでしょう。カラー展開は良いですが、全体的な機能やデザインはもっと良くできたはずです。
価格と発売日
CMF Buds Pro 2は2024年7月に発売されました。
Nothingから他の2つのイヤホン(Nothing EarとNothing Ear (a))が出た直後でした。
CMF Buds Pro 2の値段は、約11,000円です。
前のモデルより10ドル値上がりしており、日本円だとさらに値上がりしています。「Pro」がつかないCMF Buds 2というモデルは、この文章を書いている時点ではまだ存在していません。
この価格帯のイヤホン市場は非常に競争が激しいので、CMF Buds Pro 2が良い評価を得るためには、単に安いだけでは十分ではありません。
スペック
- ドライバー: 11mmバスドライバー + 6mmマイクロプラナーツイーター
- アクティブノイズキャンセリング: あり
- バッテリー: イヤホン11時間、ケース43時間
- 重量: イヤホン4.9g、ケース46g
- 接続: Bluetooth 5.3
- 周波数応答: 20 - 20,000Hz
- 防水: IP55
機能
CMF Buds Pro 2は、Nothingのスマートフォン用アプリ「Nothing X」と連携し、イコライザー調整、空間オーディオ、ANCモード切替、ウルトラバスモードなどの基本機能を提供します。
メニューを開くと、装着検知、低遅延モード、LDACオーディオの設定、イヤホン探索機能、イヤーチップのフィットテストなどの機能があります。
タッチ操作がない事や、他の製品では完全な音質調整機能があるのに対し、このイヤホンでは限定的です。また、NothingのEarシリーズにあった個人別リスニングプロファイル機能がないのも残念です。
ノイズキャンセリング機能は、他のNothingのイヤホンと似ています。オフ、外音取り込みモード(周りの音が大きすぎて音楽が聞こえにくくなります)、4段階のノイズキャンセリング強度(弱、中、強、自動調整)から選べます。
このイヤホンのノイズキャンセリング性能はあまり高くないので、できるだけ強いノイズキャンセリングモードをお勧めします。
テストしたところ、周りの会話、エアコンの音、電子レンジの音などはあまり消せませんでした。
とはいえ、この価格帯でノイズキャンセリング機能がついているだけでもありがたいので、あまり批判的になるのも適切ではないかもしれません。
バッテリーは平均的で、ANCオンで約6.5時間、オフで11時間。ケース使用で26〜43時間の再生が可能です。
音質
他のNothingブランドのイヤホンと同様に、CMF Buds Pro 2も低音を重視しています。
どんなジャンルの音楽を聴いても、低音が際立って感じられます。
これは好みが分かれる所で、高音や中高音は少し物足りなく感じるかもしれませんが、同じ価格の他のイヤホンに比べるとその影響は少ないです。
11mmの低音用スピーカーに加えて、6mmの高音用スピーカーが搭載されているおかげかもしれません。
ただ、音の広がり(音場)は物足りないです。
CMF Buds Pro 2では、曲の要素が広がって聞こえるというよりも、一つの固まりとして聞こえ、強い低音に隠れて聞こえにくくなる楽器もあります。
Nothing Xアププリでは、さらに低音を強調する機能があります。
他のNothingのイヤホンではこの機能を楽しめましたが、CMF Buds Pro 2では最大に設定しても、低音の強化をあまり感じられませんでした。
アプリの音質調整機能では、低音、中音、高音を±6の範囲で調整できます。
また、ポップ、ロック、クラシック、エレクトロニック、ボーカル強調、そしてDirac Opteo(音楽に合わせて自動調整する機能)という6つのプリセットがありますが、Dirac Opteoの効果はあまり感じられませんでした。
音質調整機能はそれほど強力ではありませんが、他の製品より使いやすいです。
価値
ケースにはユニークなダイヤルが搭載されていますが、操作性に難があり、誤作動が頻繁に起こります。
イヤホン自体は軽量で、IP55の防水性能がありますが、付属のイヤーチップは滑りやすく、安定性に欠けます。
価格は魅力的ですが、いくつかの不満点を考慮すると、少し予算を追加して他の製品を検討する方が良いかもしれません。
購入推奨
- 予算重視の方
- ダイヤル機能に興味がある方
購入非推奨
- 強力なANCが必要な方
- もう少し予算に余裕がある方
最後に
結論として、CMF Buds Pro 2はとても安いので、予算に厳しい人には選択肢の一つになります。
同価格帯でもっと良いイヤホンは存在するので、デザインが気に入っているという理由でなければ、他のイヤホンを検討した方がいいでしょう。