ASSYミーティングは「音の正体を手で理解できる、唯一無二の体験型イベント」です。
部品の選択が音にどう影響するのか、チューニングで音質がどう変化するのか…普段レビューを読んでいるだけでは掴めない「イヤホンの本質」を、自分の手で体験できます。
イベントでの気づきは、市販のイヤホンを聴くときにも活きてきます。
音づくりの基礎を知ると、音の聴こえ方がガラリと変わる。その価値は、参加費以上に大きいものでした。
ASSYミーティング高崎の基本情報(費用・持ち物・所要時間)
参加費・会場設備・申込方法
参加費は作成モデルによって変わりますが、一般的には「1〜2万円台前半」に収まることが多く、専門イベントとしてはかなり良心的です。
会場は貸会議室で、テーブル・イス・簡易的な作業環境が整っており、照明も明るめ。
申し込みは公式サイトやSNSでアナウンスされ、先着制の場合がほとんどです。
必要な持ち物・あると便利な道具
基本的には手ぶら参加で問題ありません。
ただし、より作業を快適にするなら以下があると便利です。
- 愛用しているイヤーピース
- 使う想定のケーブル
- 普段聴き慣れた音源(チューニング確認用)
- メモ(設定の記録用)
初心者でも大丈夫?作業難易度の実際
手順自体は丁寧に説明されるため、初参加でも問題ありません。
ただし、落ち着いた作業環境がないと集中しづらい場面もあるため、焦らず手順を確認できる心の余裕はあった方が安心です。
高崎へ向かう道中で感じたワクワクと不安
始発に近い時間帯で東京から高崎へ向かう2時間。
遠征の高揚感と、久しぶりの参加による期待が混ざり、緊張で眠れず「ほぼ徹夜」の状態で出発しました。
移動中の眠気とワクワクの入り混じった感覚は、イベント当日の特別な思い出の一つです。
電車の揺れに身を任せながら、「今日はどんな音づくりができるんだろう」と想像する時間もまた、このイベントの楽しさの一部です。
会場の雰囲気と環境|作業のしやすさはどうだった?
貸会議室の設備と作業スペース
会場は群馬県高崎市内の貸会議室。
テーブルの広さも十分で、作業スペースとしては申し分ありません。
音源を使ったチェックもストレスなく行えます。
気になったポイント(テーブル構造・騒音など)
一点だけ気になったのが、テーブル下の棚が「妙に低い」こと。
作業に集中していると膝がぶつかってしまい、地味に気になる距離感でした。
また、参加者の中には解説好きの人や、雑談を話し続ける人もおり、情報ノイズが増える瞬間もあります。
とはいえ、総合的には「作業できるレベル」で、支障はありません。
技術セッション|音づくりの考え方とチューニングの奥深さ
パーツごとに変わる音の傾向
イヤホンは、以下のような要素の組み合わせで音が決まります。
- ドライバー(低域〜高域のバランス)
- 空気の抜け穴(低音と高音の調整)
- 筐体選択
普段は「パーツの違い」を意識することは少ないですが、実際に手を動かすと個々の要素がどれだけ音に影響するかが分かり、チューニングのパズルを解いているような感覚がありました。
実際に行ったチューニングと、その結果どう変わったか
今回の自作モデルでは、低音に重心を置いた構成を狙いました。
ベントの調整や内部構造の最適化により、量感のある「押し出しの強い低域」へ寄せる方向にチューニング。
その結果、アタックの鋭さと深さの両立ができ、狙っていたエネルギッシュなサウンドに仕上がりました。
3年ぶりに触って気づいた「好みの一貫性」
調べてみたら、以前の参加から3年以上経っていましたが、不思議なことに最終的にたどり着いたチューニングは前回と似た方向性。
「結局、自分の好きな音は変わらないのかもしれない」
そんな発見もあり、音づくりの「個性」を強く実感する時間になりました。
情報ノイズの多い環境で「失敗」した話
集中しづらい場面で何が起きたか
参加者の会話が増える時間帯があり、集中できず作業をミスする瞬間がありました。
その結果、作業の途中で組み立て手順を一部ミスし、最終的に作り直し(修理)をお願いする事になりました。
組立ミスから得た教訓
「何となく」で作業を進めると確実にミスが出る。この教訓は非常に大きいものです。
落ち着いて、手順を一つひとつ丁寧に確認することの大切さを改めて実感しました。
ブランド裏話|マエストロオーディオの命名はどこから来た?
「911」から「910」へ名前の意外なルーツ
イベントの質問時間の中で、製品名の由来がスポーツカー「ポルシェ911」にあるという話は意外性抜群でした。
ただし「911」そのままでは恐れ多い印象があったそうで「910」にしたそうです。
語感に込められたブランドの思想
「Maestro(マエストロ)」はイタリア語で、ヨーロッパのクラフトマンシップを感じさせる響きでありながら、ラグジュアリー過ぎず親しみやすい。
この絶妙なバランスがブランドの世界観の軸になっていると感じました。
今回制作した「MA910SR DC / Aventador」のポイント
命名理由(カラー・音づくりの方向性)
本来intime製品は漢字1文字を命名するのが決まりなのですが、Maestraudioは元のモデルがポルシェ由来という話を聞いて、車から名前を頂くことにしました。
今回作成したモデルは、黄色のボディカラーが印象的だったことから、ランボルギーニの「Aventador(アヴェンタドール)」をモチーフに「MA910SR DC / Aventador」と命名しました。
低音を強調した設計思想
Aventadorの持つ「力強さ・重厚さ」に合わせ、低音の量感と迫力を前に出す方向性で設計。
リスニング用途でも EDM・ロック・シネマ系との相性が抜群の超重低音サウンドに仕上がっています。
今後のチューニング改善点
低域の厚みをどれだけ維持しつつ、高域の存在感を保つか…このあたりのバランス調整はまだ伸びしろがあると感じました。
次回の参加では、内部パーツの組み合わせやベント位置の微調整など、別のアプローチをしたチューニングを試したいと思います。
まとめ|やっぱり高崎まで行く価値はあった
参加して分かったメリット・学び
- 音づくりの「理屈」を手で理解できる
- 自分の音の好みが明確になる
- ブランドや業界の裏話が聞ける
- 普段のリスニングがより楽しくなる
次に参加する人へのアドバイス
- 睡眠はしっかり取っておく(徹夜は非推奨)
- メモ用スマホや愛用音源があるとチューニングが捗る
- 手順は焦らず、ゆっくり確認しながら進める
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