
サムスンの新型折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold 7」は、ついにSペンのサポートを廃止しました。
これはシリーズにとって大きな方向転換です。
これまでZ Foldシリーズは、大画面を活かしたSペン対応で、メモやお絵描き、ゲームなど多彩な使い方ができることが魅力でした。
特に2021年の「Galaxy Z Fold 3 5G」で初めてSペンに対応し、多くのユーザーに歓迎されました。
一方で、今年の「Galaxy S25 Ultra」ではSペンのBluetooth機能(カメラのリモコンシャッターやプレゼン時のポインターなど)が削除されるなど、サムスンはSペンの機能を徐々に絞ってきました。
この理由は、使用頻度が低く、コストに見合わないと判断されたためです。
Sペンの是非
Z Fold 7でも同様に、Sペン対応は見送られました。
米サムスンの製品マネージャー、ピーター・パーク氏によれば、ユーザーデータに基づき「Sペンの使用率が低い」と判断したことが理由です。
その結果、専用のSペンケースなどのアクセサリーも用意されていません。他社製スタイラスも非対応です。
技術的な理由もあります。
Z Fold 7では本体をより薄く軽くするため、ディスプレイに新素材「グレード4チタン格子」を採用し強度を確保。その代償として、Sペン用の「アクティブレイヤー」が削除され、スタイラス入力に対応できなくなりました。
画面の折り目も目立ちにくくなったものの、Sペンは「犠牲」になった形です。
Z FoldとSペンの融合を期待していたユーザーにとっては残念な結果となりましたが、サムスンは使われない機能よりも、より洗練された本体設計を優先したと言えるでしょう。